選手一人に290億円!?欧州サッカーの移籍金高騰はなぜ起こるのか
一年で5000億円以上が使われるサッカーの移籍市場!一体何が起こっているのか!
’異常な’移籍金高騰
2017年8月、ブラジル代表のスター選手ネイマールが290億円の移籍金で、FCバルセロナからパリSGへ移籍したことが発表されました。 サッカー界の移籍金はここ数年で高騰しており、2012年に2400億円だった移籍市場は2016年には5500億円と2倍以上に膨れ上がっています。
この額はなんと、東京スカイツリーの建設費の8倍以上!異常な状況に対し、現場の監督や選手からも批判の声が上がっています。 ではなぜそこまで移籍金は高騰したのでしょうか?
放映権・広告費の高騰
理由の一つとして、試合のテレビ放映権や広告費の高騰があります。 例えば、イングランドのプレミアリーグの2017年の放映権・広告収入は3460億円以上。特に放映権は高額で、1試合あたり約8億円もの額が支払われています。これが順位などに応じて各チームに分配されるのですが、最下位のチームでも約130億円、首位のチームは約215億円もの収入があります。この潤沢な資金が高額な移籍金の支払いを可能にしているのです。
資産は○兆円!大富豪オーナーの存在
2つ目はチームを保有する大富豪オーナーたちの存在です。 英・マンチェスター=シティのオーナー、シェイク・マンスール氏の資産は約3兆円、同じく英・チェルシーのオーナーとして有名なアブラモヴィッチ氏の資産は1兆円と、資産が兆を超えるオーナーもちらほら。 ネイマールを290億円で獲得した仏・パリSGに至っては事実上のオーナーが世界有数の産油国であるカタールと言われており、もはや国がクラブチームを保有している状況です。彼らに支払えない移籍金などもはやない(!?)
移籍金高騰で大儲け!エージェントの暗躍!
選手本人に代わり複雑な移籍金や給与の交渉を行うのがエージェント(代理人)です。エージェントは選手たちと成果報酬型の契約を結ぶため、移籍金や給与が多ければ多いほど多くの報酬を得ることができます。スター選手のエージェントともなれば一度の移籍で10億円以上稼ぐこともあるようです。
今後はどうなる!?
移籍金の高騰は資金力のないリーグやチームにとっては死活問題となります。一部のチームによる選手の独占状態がこれ以上進まないよう、サッカー界全体のさらなる協力が求められます。