実録 私はこうして騙された!ニューデリー駅のぼったくり集団!
インドのぼったくりの聖地・ニューデリー駅で自身がぼったくり集団の被害にあった記録です!
2017年の夏、私は初めてのインド旅行で見事にぼったくり集団に引っかかりました。
ロクな下調べもせず夜のインドに到着した私は、メトロのニューデリー駅を出てメインバザールを目指しました。
しかし、そのニューデリー駅こそがインドでも最悪のぼったくり地帯だったのです。
選挙期間中だから危ないぞ!
大きなバックパックを背負いながらうろついていると、駅の係員らしき人に話しかけられました。
係員 「どこへ行きたいの?」
自分 「メインバザールへ行きたいんだけど、どっち?」
係員 「少し遠いから、リキシャを使ったほうがいい。今は選挙期間中で街の治
安があまりよくないんだ。政府の公認リキシャなら安心だからこっちへ来
な。」
※リキシャ(三輪のタクシー)
怪しいことはわかっていながらも、右も左もわからない状態は抜け出せるかもとひょいひょいとついていってしまった。これが全ての始まりでした。
係員が連れて行ってくれた’公認’リキシャの運転手はものすごくフレンドリーでした。
運転手「いつインドに来たんだ!どこからきた!どこへ行きたいんだ!
Welcome to India! ナマステーーー!」
※このセリフを言うインド人は10000%ぼったくりだ!
しかし、運転手は少し不穏なことも口走ります。
運転手「今は選挙期間中だから、治安が悪いんだ。メインバザールの辺りでは
発砲事件が起きたらしいから気をつけてな。盗みも多いから、リキシャの座席
の真ん中に座っとけよ!」
あれ、選挙期間てどっかで聞いたなと思っていると、リキシャが走り出しました。
クラクションの鳴り響く夜のインドの街を疾走しながら、運転手は色々な話をしてくれます。おすすめの観光地、自分の家族のこと、そして選挙のこと。
少しずつ運転手のことを信用し始めたとき、事件が起こりました。
恐怖!謎の手!
突然、リキシャが停まりました。どうやら検問のようです。
ものすごい剣幕で男性が近づいてきます。彼は私たちにオフィサーのバッジを見せて言いました。
オフィサー 「選挙中だからメインバザールは立ち入り禁止だ!さっきも発砲事件があ
ったばかりだ。お前みたいな旅行者が入っていったら身ぐるみ剥がされ
るぞ!すぐにここから離れろ!」
いや、それはさすがに怪しすぎます。いくらなんでもメインバザールは閉鎖されないでしょう。本当だったら大ニュースだよそんなの。と思いオフィサーに反抗すると、その時でした。
リキシャの隙間から何本もの手が伸びてきて、私のカバンを盗ろうとしたのです。
私 「うぎゃああああああ強盗だあああ!!なんだこりゃあああああ!!!」
オフィサー&運転手 「だからいっただろう!!早く逃げるんだ!!」
リキシャは再び走り出しました。
運転手 「だめだ、メインバザールにはいけないらしい。お前は今日どこに泊まるん
だ?選挙のために人がたくさん集まっているから中々空いているホテルはな
いぞ。」
私 「じゃあどうしたらいいんだよおおお」
運転手 「政府の観光局ならホテルを見つけられるかもしれない。そこへ行こう!」
しかし、たどり着いた先は政府の観光局ではなく、悪質な旅行会社でした。
悪質!高額ツアーの旅行会社
パニックになりながら旅行会社に着いた私は、とりあえず空いているホテルがないかを聞きました。
社員 「今は選挙期間中だぞ!部屋なんてあるわけないじゃないか!高級ホテルなら空
いているかもしれないが、少なくとも一泊800ドルはするだろうな。」
なんだって・・・高すぎるだろう・・・
私は、旅行会社の電話をかりて、ガイドブックに載っているホテルに片っ端から電話を掛けさせるように言いました。
社員は渋々といった感じで私に電話を使わせてくれたのですが、どこにかけても社員の言うとおりすべて満室という答えしか帰ってきません。
とはいえ800ドルのホテルに泊まる訳にもいきません。
私は旅行会社を出て再び運転手のもとに戻りました。
私 「ここの人がすすめるホテルは高すぎるよ。別のホテルに連れて行って。直接空き
があるか確認したいから。」
運転手「わかったよ。多分空いてないと思うけどね。」
運転手の言うとおりでした。向かった先のホテルではガードマンがリキシャに近づき今日は選挙期間中だから部屋がないと繰り返すばかりです。途方にくれているとさらに追い討ちが!!
再びリキシャの隙間から何本もの手が伸びてきて、私のカバンを盗ろうとしたのです!
もうだめだ。のどはカラカラに渇き、心臓がバクバクと鳴りやみません。私は諦めて、さっきの旅行会社に引き返すようにと運転手にお願いをしました。時計を見ると、リキシャに乗ってからすでに2時間以上が経っていました。
ぼったくり集団
旅行会社に戻ると、さっきはいなかったドアマンがいます。ムキムキでタンクトップにサングラスといういかにも怖そうな風貌です。
入ったらもう出られないかもしれない・・・
私はそのまま旅行会社から走って逃げ、通行人に助けを求めました。
こうして、なんとかぼったくりの被害にあう寸前で逃げ出すことができたのです。
流しのリキシャに乗り、選挙について聞くと、そんなものはやはり行われていないとのこと。もちろんメインバザールも封鎖されていませんでした。ホテルも空き室がたくさんありました。
ニューデリー駅から出会ったすべての人がグルだったのでしょう!
選挙中という口裏合わせを行い、強盗のフリをする仲間もおり、旅行会社で使った電話もおそらく細工がしてあったはずです。
ニューデリーのぼったくりは一人ではなく、集団でこちらを追い詰めてきます!
まとめ~なぜぼったくりにあったのか~
なぜ私はぼったくり集団に捕まったのでしょうか?
巧妙な手口だったから?私が初めてのインドだったから?もちろんそれもあるでしょう。
ですが一番の理由はこれです。
脇が甘すぎた!!!!!!!!
すべてはこの一言に尽きます!!!ニューデリーでのぼったくりはとても有名ですが、私は何も知りませんでした。
もう少し事前に調べておけば!警戒しておけば!
インドには多くのぼったくりがいます。これは間違いありません。
ですが、基本的なことさえ守っておけば引っかかるはずがなかったのです。
- 知らない人に声をかけられてもついていかない!
- 流しではないリキシャには乗らない
- 怪しいと感じたら何を言われても自分の感覚を信じる
インドにはもちろん危ない人が多くいます。が、決して恐ろしい国ではありません。
多くのインド人は素直で、楽しい人たちです。
危険にはアンテナを張りながら、心はオープンに!楽しいインド旅行を!!